世界連邦国会委員会年次総会のビデオメッセージで、神余隆博元国連大使が国連改革七つの提言を示唆 (12/05/2020)


神余隆博元国連大使のビデオメッセージ要旨


 国連改革に関する分科会を3回開催して7つの提言をまとめたことを報告します。参加者の多数が国連勤務経験者と研究者により構成されており、提言の内容が実務的であります。

 国連は創設75周年を迎えたが、今後25年間後の100周年に向けてより効果的な機関となることが望まれているが、現在の国連は米中の対立を反映して分断された世界を反映している。安保理では、新型コロナパンデミックに関与してきている世界保健機関(WHO)に関する米中の対立で決議案が採択されない状態でです。米国が国連とマルティラテラリズム回避に向かう一方で、中国は国際機関での影響力の急増は著しく、すでに4つの国連関係機関の事務局長職を確保している。

 このような状況の下で、国連をどのようにして強化していけるか、答申した7つの提言を取り上げ議論していただきたい。提言では安全保障理事会の改革案の他に国連憲章が歌っているWe the Peoplesの理念を反映して、市民の代表がより積極的に参加できる地球市民会議や立法府の代表により国連議員委員会が創設されることが望まれる。そして平和構築委員会を理事会に格上げして、持続可能な開発目標(SDGs)達成の為に革新的な資金調達が求められていると指摘した。

 神余隆博教授は最後に日本が三つの国連総会(現在のパンデミック終息後の国連特別総会、国連軍縮総会そしてSDGs実現のための総会)が開催されるようイニシアティブをとる可能性を示唆した。



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