横田洋三氏が6月12日に逝去され、葬儀が16日の18時より三鷹の国際基督教大学の礼拝堂で行われ、29日には京都の同志社大学で開かれた国連学会の研究会で哀悼の意が表された。 (29/06/2019)

日本国連学会で長谷川祐弘国連協会学術担当理事により読まれた弔辞


 国連学会の理事長をなされた横田洋三先生が6月12日に逝去されました。

 そのわずか2ヵ月前の4月の初旬に横田先生に電話をして、日中韓の学生たちのJCKユースフォーラムに参加する40名ほどの学生に、Universal Periodic Report (UPR)に関して講演していただくように頼みました。その時に横田先生は自らの健康状態には触れませんが、若い専門家にお願いするのが良いのではないかとの、アドバイスをいただきました。

 振り返ってみれば、横田先生には40年ほど前に、世界銀行に勤務されていた時に、初めてお会いしました。

 そして、小生が東ティモールに勤務していた時に、国連東ティモール重大犯罪事実調査委員会の委員として来ていただき、人権の観点から虐殺や重大犯罪をいかに扱っていくか、貴重なアドバイスをいただきました。

 小生が2006年に国連を引退して、法政大学で教鞭をとるようになると、毎年のように横田先生に来校していただき、人権に関して特別講演をしていただいた。

 そして、日中韓の国連学会の共同研究会が行われるようになってから、より親しく意見交換をするようになりました。横田先生が率いる日本国連学会のメンバーが2010年に韓国のソウルで開かれた研究会では、庄司先生と望月先生参加された。R2Pに関して論文が発表した後に、新たに設立されたG20と国連との関係がどのようになるべきか、横田先生も加わり白熱した討論となったことを覚えております。

 横田洋三先生のこれまでの、学問における、ご指導には心より感謝します。先生の下で育ってきた若い学者や専門家と共に、引く続き、研究に励んでいく所存です。横田先生には、どうぞ安らかにお眠り下さい。


令和元年6月29日
長谷川祐弘

京都の同志社大学で2019年6月29日開催された日本国連学会での研究大会で故横田洋三氏の弔辞を述べられる長谷川祐弘国連協会学術担当理事(撮影:谷本真邦)