世界連邦運動国際事務局(WFM)の共同会長を務めるアルゼンチンの国会議員フェルナンド・イグレシアス氏は、国連をより民主的な組織にして世界連邦実現のために具体的に取り組む活動として、選挙で選ばれた各国の議員による国連議員総会の創設を提案し賛同を求めた。
衛藤征士郎会長は日本ではすでに国会で世界平和を達成する為に1949年12月20日、衆議院議長松岡駒吉氏を会長・参議院議長田中耕太郎氏らを副会長に104名の超党派の両院議員によって世界連邦日本国会委員会が結成し、現在でも約百名の超党派の議員が加入し、民主的なガバナンスを構築することを通じて世界連邦実現を図っていることを説明した。
中川正春衆議院議員は国連議員総会(UN Parliamentary Assembly)の創設に具体的にどのような手段が取れるか模索する必要性を議論した。
そして、グローバルガバナンス推進委員会の長谷川祐弘委員長が、国連憲章109条により国連憲章改正の可能性を示唆した。そして国連議員総会の創設とともに、G20を国連に組み入れば正統性(legitimacy)を与えるのみならず、国連が政治権力構造の現状を反映すれば、グローバルガバナンスをより効果的に施行することが出来るようになると説いた。
このほか同席した、元参議院議員で犬塚直史世界連邦運動協会理事は世界連邦の本部はNYとハーグにあるが、世界連邦の国会決議をしたのは日本だけであると示唆した。そして今回共同会長が来日され、日本がすでにこれだけやっているという事を見て頂けたのは良かったと語った。
また世界連邦日本国会委員会会員の森山浩行衆議院議員は、自らの地元の大阪でG20が開催されることは有意義であると述べた。羽田牧元首相の導きで衆議院議員になったが、元々は国際ボランティア活動からジャーナリストになり、世界連邦活動には非常に関心を持っており、大阪でも世界連邦の大会を開いていることを説明した。
政府からは、世界連邦担当である外務省・長岡寛介参事官から、イグレシアス共同会長ほか、参加者からの意見を参考にして、政府としても、どういう事が出来るか、検討して参りたいとは思っておりますと発言された。