本日は、国連大学高等研究所客員教授の功刀達朗様をお迎えして「国際NGOと国連の協働」~グローバル公共政策の新領域~と題して御講演頂きました。まず、INGOの定義と位置付けのポイントとして、公共目的であること、専門性を有していること、組織力があり、自発・自治的であることなどをお話頂きました。また、国連と国際機構(主にINGO)がシナジー創出に適した関係にあること、そのシナジー創出の為に必要なことなど高度な理論を図を用いながらわかりやすく説明して下さいました。(近藤れな)
【ゼミ活動】12月3日(火) ナットソース・ジャパン 高橋社長にお越し頂きました
本日は、排出量取引の仲介等を行っているナットソース・ジャパンの高橋社長にお越し頂きました。まず4限目には、「排出量取引の国際的動向と今後の展望」と題して、京都議定書の削減目標達成に向けた様々なメカニズムや日本の対応についてお話して頂きました。また、京都議定書が失効する2013年以降の地球温暖化対策についても、各国の立場の違い等を交えながらわかりやすくお話頂いた後、質疑応答を行いました。5限目では、30日未明より開催されているCOP16において日本がどのような外交をおこなうべきかについてディスカッションを行いました。国益重視で動くべきか、真剣に温暖化ガスの削減に取り組むべきかで議論が分かれました。(近藤れな)
【国際機構論】11月30日(火) 世界銀行東京支部 岩崎弥佳様にご講演頂きました。
本日は世界銀行東京支部でお勤めなさっている岩崎弥佳様におこし頂き、「世界銀行の過去・現在・未来」とのタイトルでお話をいただきました。 講義の中で、世界銀行がどのような背景から設立され、時代に合わせてどのように支援のあり方を変えていったのか、また日本が経済成長をするにあたってどのように融資を受けてきたのかを述べられました。 さらに現在の経済危機や食料価格の乱高下などの問題を踏まえ、世界銀行の援助効果向上を目指した改革案や今後の援助のあり方を述べ、今後途上国の声が特に大切になるとの話をいただきました。(高橋孝太朗)
【ゼミ活動】11月23日(火) 各国移民政策についてのプレゼンを行いました。
本日は、ゼミ生と、Emilyさん(ケンブリッジを卒業した後、日本で勉強中の学生)によって、各国の移民政策とその影響についてのプレゼンテーション、およびパネルディスカッションが行われました。アメリカ、フランス、インド、日本、そしてイギリスの5国をとりあげ、各国の移民の割合や、移民政策についてのメディアの対応、および移民政策が及ぼす影響を、英語によるプレゼンテーションで紹介されました。パネルディスカッションでは、日本政府は移民をさらに取り入れるべきか否かについて議論しました。(臼井崇人)
【シンポジウム】11月23日(火) 法政大学大学院G-GAP・法政大学法学部主催シンポジウム 「正義と平和構築」
010年11月23日に法政大学大学院G-GAP、法政大学法学部主催による「正義と平和構築」をテーマとしたシンポジウムを開催しました。初めに法政大学大学院政治学科研究科長下斗米伸夫教授が開会の辞を述べられ、国連大学より来校されたVesselin Popovski氏、二村まどか女史が、「正義」と「平和構築」の概念に関して説明をされた。3時からのシンポジウムでは、国連学術評議会(ACUNS)よりAlistair D. Edgar事務局長が国際社会における「正義」と「平和」は密接に結び付けられるものと描かれる一方、同時に2つは相反する目標でもある現実を踏まえ、正義と平和構築の観念、過程そして実践とに結びつけられた複雑な政治議論をアフガニスタン、カンボジア、コソボ、ウガンダでの経験と論議の比較の研究成果を基に討論した。ご講義の後は鈴木佑司教授がモデレーターとなって、参加者からの質問にEdgar氏が応答された後、長谷川祐弘教授より総括のコメントを頂いた。最後に、下斗米教授より閉会の辞を述べられた。(大山諒佑)
【NEWS】2010年11月19日 内閣府国際平和協力事務局とJICA中堅幹部と意見交換
2010年11月19日に長谷川祐弘教授は内閣府国際平和協力本部事務局で,国連本部より来日していた関薫子女史と、国連の警察活動に関して話し、今後のPKO活動において日本が果たすべき役割について語った。JICA地球広場においてはJICAの中堅幹部職員と国際会議・援助協調でどのようににリーダーシップを発揮していけるか話し合った。(中本優太)
【国際機構論】11月16日(火) アジア開発銀行駐日代表 中森邦樹様
本日はアジア開発銀行駐日代表 中森邦樹様にお越しいただき、アジア開発銀行の開発戦略というタイトルでお話をいただきました。講義の中で中森様は、1960年台、70年台の日本とご自身について、またインドへの旅行で学んだことなどなどをお話され、これが中森様の原点であると述べられた。次に、世界銀行と地域開発銀行との違い、世界銀行、アジア開発銀行の政策の変遷について大航海時代からの植民地学、経済活動の進展を基にご説明して頂き、最後にアジア開発銀行の現在の戦略についてお話しされた。また、講義の終わりには学生との活発な質疑応答がなされた。(野田悠将)
【ゼミ活動】11月13・14日(土・日) 長谷川ゼミ秋季合宿を行いました。
私たち長谷川ゼミは、11月13日から14日にかけて、つくばグランドホテルにて、OB・OGの方々を招きゼミ合宿を行いました。内容は大きく分けて三つありました。一つめに、先輩方から、留学、インターン、就職活動についてお話をいただき、ゼミ生の質問に答えていただきました。二つめに、ゼミ生が作成されている特定の論文について、分野別のグループに分かれて議論しました。そして三つめに、ハーバード大学サンデル教授の授業「What’s the Right Things to Do?」を観て、アファーマティブアクションについて議論しました。特に、OB,OGの方々からのお話はとても貴重なもので、学生であるゼミ生がこれからの人生設計について深く考える機会となりました。ゼミ生間だけでなく、教授、そしてOB,OGの方々と親睦を深めることのできた実りある合宿となりました。(臼井崇人)
【ゼミ活動】11月16日(火) 正義班プレゼンテーション
本日は、後期から新しく出来た国際正義班によるプレゼンテーションとディスカッションを行いました。前半は、実際に身近に起こった例として、某飲食店での出来事を取り上げ、グループディスカッションを通して美徳と功利主義について考えました。後半は正義の考えを国際政治に当てはめ、COP10における遺伝資源アクセスと利益配分について、過去の責任を負うべきなのかという論点でディスカッションを行いました。(伊藤菜々美)
【ゼミ活動】11月9日(火)内閣府国際平和協力本部事務局 国際平和協力研究員 山本弘行様、内閣府国際平和協力本部事務局専門官 相原泰章様に御講演いただきました
本日は、内閣府国際平和協力本部事務局 国際平和協力研究員 山本弘行様、内閣府国際平和協力本部事務局専門官 相原泰章様にお越しいただき、山本様より大規模な人権侵害/国際人道法違反に対する国際社会の対応~事実調査に焦点を当てて~というテーマで講義をしていただきました。
講義では、紛争発生から平和構築、開発までの大きな流れの中での、事実調査の位置づけとその役割である事実調査がその後の移行期司法、真実和解、平和構築などに生かされること、また具体的に事実調査団は委員会メンバーが5人と、文化人類学者など様々な背景を持った調査員の15人からなることを説明された。また事実調査の難点として、任意捜査しかできないために活動に限界があることを述べられた。人権侵害、国際人道法違反に関し、事実調査団以外でも、国連PKOが冷戦終結による形態の変化で扱う分野が広がり、人員も増え、なかでも法の支配など文民が関わる部門が拡大したことで、国連PKOも事実調査を行い、UNDPなどと連携を取り事実調査が行われていることもお話しされました。
最後に、この分野の専門家について、必要とされる人材、ロスター制度などキャリア形成についてお話をしていただきました。この中で日本および日本人の持つ強み、これまでの日本による援助の歴史や、日本の発展および国際社会でのポジションや、日本人の持つ勤勉さなどが世界で評価されていることを述べられました。
内閣府国際平和協力本部事務局専門官 相原泰章様からは、国際平和協力本部および研究員制度について説明していただき、また、国連のロスター制度で選ばれるむずかしさ、実際の業務内容が前線に立つことだけでなくむしろ、その後方で物資の手配や書類作成などの重要な業務をこなしていることが多いことにも触れられました。
講義後の質疑応答では、事実調査団は国際的にどのような影響力を持っているのか、捜査の際、現地の法が用いられるのか、キャリア形成に関し国連は大学院卒以上を要求する中、日本には多くの大学生がこの分野で活躍したいと考えているが、内閣府でなにかこの声に対応する策を練ってもらえないだろうかなど多くの質問がゼミ生よりなされた。この中で、山本様は事実調査もSSRの一つとして、法の支配の概念、法整備、刑務所整備などと同時に包括的になされなければならないと述べられました。また5限では入ゼミ面接が行われました。(野田悠将)
【ゼミ活動】10月26日 関薫子様にご講演いただきました。
本日は国連人道支援の関薫子様にお越しいただきました。4限には平和構築班が平和構築におけるSSRについてプレゼンを行いました。SSR、DDRの概念やSSRにおける司法制度改革について説明し、その後質疑応答と問題提起がなされました。5限には関様から平和構築における治安部門改革と国連警察についてご講義頂きました。特に国連におけるSSRや国連警察の役割について詳しくお話していただきました。国連における原則は10あり、柔軟性であることや早期の行動が原則の1つだともおっしゃっていました。その後、質疑応答を行いました。(橋本佳奈)
【国際機構論】10月26日(火)ILO駐日代表 長谷川真一様
本日はILO駐日代表・長谷川真一様にお越しいただきました。世界経済の変化と共に変わる世界の雇用と労働の問題に関してお話しされ、社会正義の実現を目標として活動するILOの構造や歴史、活動に関して詳しく御講演していただきました。未だに問題となっている途上国の児童労働や、リーマンショック以降の世界の労働や雇用、ディーセントワークなどの課題が山積していることを学びました。(田口亜美)
【ゼミ活動】10月26日 公開ゼミのお知らせ
来年度新しく入ってくる学生のため、長谷川ゼミでは公開ゼミを行っています。10月26日は、平和構築班によるプレゼンが行われます。テーマは、SS…
【ゼミ活動】10月19日(火) 東京大学院国際協力学修士・宮澤尚里様にご講演いただきました。
本日のゼミ活動では東京大学院、新領域創成科学研究科で国際協力学を専攻され卒業された宮澤尚里さんにお越し頂き、東ティモールを事例研究対象国とした紛争後の国家におけるコミュニティーの観点からの環境資源管理についての博士論文について、「環境資源管理と慣習法の役割」、「環境管理支援(植林)事業の分析」という2つの事例研究を用いてお話頂き、今年、そして昨年の研修旅行で東ティモールを訪れたゼミ生にとって非常に有意義な議論となりました。最後には学生への応援のメッセージも頂きました。(竹内)
【シンポジウム】10月19日(火) 第1回 大使との対話 大島賢三様 元国際連合日本政府代表部特命全権大使
10月19日に法政大学大学院G-GAP、法学部共催シンポジウム、「第1回、大使との対話」が開催されました。「世界平和と繁栄のための国連とJICAの役割」というテーマの下、元国際連合日本政府代表部特命全権大使、現国際協力機構大島賢三副理事長が講演された。法政大学よりは杉田敦法学部部長、下斗米伸夫教授、鈴木佑司教授そして後藤一美教授が、長谷川祐弘教授とともに出席された。参加した人は法学部の国際政治学科生のほかに大学院生や外部からの招待者で200名以上に上った。
杉田敦法政大学法学部長からの開会の辞より始められ、国際協力機構大島賢三副理事長より、基調演説として今の世界の現状、特に世界をダイナミックに動かしているという途上国の重要性についてと地球規模の問題について、また、日本の援助の特徴を、自助努力の強調・経済成長重視(そのための基礎条件である電気・道路・橋・港・通信など「インフラストラクチャー」)・人づくり協力の重視とし、苦しい財政状況の中で日本の国際援助の必要性や限られた予算内での知恵と工夫・官民連携・グローバルイシューへの取り組み・グローバル人材の育成など、日本の援助の今後の課題についてお話頂きました。また、最後に結びとして若い学生でこの様な仕事に興味のある人は青年海外協力隊などに是非参加してたくましく育ってもらいたいという激励の言葉を頂きました。
後藤一美教授と長谷川祐弘教授より、ODAに対する世論調査についてなどのコメントを頂いた後、鈴木佑司教授がモデレーターとなって、学生からの質問に大島元国連大使が応答された。数多くの学生が日本のODAは現状維持でよいとの意思表示がなされ、BOPビジネスの意義や青年海外協力隊に参加する可能性についてなどに対して元国連大使との対話がなされました。最後に閉会の辞として、下斗米伸夫教授より今後のG-GAPへの期待の込もったコメントを頂きました。(リポーター、竹内勇人)
【国際機構論】10月19日(火) 長谷川祐弘法政大学教授
10月19日、長谷川教授により、国際連合の開発支援活動の統合への道のりについて講義が行われた。教授は、自身の国連での勤務経験をふまえ、主にUNDPの役割、KofiAnnan による国連改革パッケージ、2006年に打ち出された“Delivering as One”そして、持続可能な平和と民主主義国家の構築には、統合された戦略が必要とし、CCA、UNDAF、UN Country Projectsがどのように平和構築を可能にするかを説明した。(臼井)
【ゼミ活動】10月12日(火) 来年度リクルートに向けての公開ゼミを行いました。
本日のゼミ活動では、来年度に向けての有望な人材を見つける為の公開ゼミが行われました。1時限目が、先日国連の方から発表されたミレニアム開発目標報告書を参考にした「MDGsに関するプレゼン」と、マイケル・サンデル氏の本を参考にした正義班のプレゼンが行われました。また2限目は、研修旅行報告ということで、東ティモール組とスリランカ組に分かれてそれぞれの研修旅行で学んだこと、見てきた事を発表しました。その後1年生を交えて「現地と国際機関の関係」というテーマの下、東ティモール組とスリランカ組が互いに感じて考えたことを討論しました。(鈴木)
【国際機構論】2010年10月12日(火) 平林国彦様 UNICEF駐日代表
10月12日の国際機構論では、国連児童基金(UNICEF)の平林国彦駐日代表をお招きし、UNICEFの使命と活動についてご講演いただきました。UNICEFは、2010年度のミレニアム開発目標報告書に対し、報告書『子どもたちのための前進―公平性のあるミレニアム開発目標の達成を目指して』を発表されました。今回は、ミレニアム開発目標の中でも、健康の問題について取り上げられ、その問題の現状と課題についてお話いただきました。また、報告書でも掲げている公平性について、平等との違いも含めご説明いただき、公平性のもと活動に取り組むことの意味、それにより達成できる事柄についてお話いただきました。(伊藤)
【ゼミ活動】2010年10月5日(火) 防衛省・嶋本学一等陸佐様にご講義頂ました。
本日は、4限に防衛省・嶋本学一等陸佐をゲストにお迎えし、「エジプトの軍事戦略」や「我が国の防衛のあるべき姿」について講義をして頂きました。まず初めに戦略とは何かを分かりやすい具体例を挙げて御説明された後、エジプトはスエズ運河通航量や観光収入などで多大な利益をあげていたり、世界第5位のPKO要員を派遣していたりすることなど様々なお話をして下さいました。エジプトは日本に比べ未だ福祉の分野まで対応しきれていないともおっしゃっていました。
続いて、5限にはハーバード大学マイケル・サンデル教授による「白熱教室@東京大学」を鑑賞し、正義の概念(功利主義、人間の尊厳、美徳と共通善)やBenthamとJohn Stuart Millの功利主義の違いを確認しました。そして、同様のテーマやaffirmative action(マイノリティーにも平等な機会を与える)の是非を題材にゼミ内で議論を行いました。(光達)
【国際機構論】2010年10月5日(火) Mr. Johan Cels UNHCR駐日代表
10月5日の国際機構論ではヨハン・セルスUNHCR駐日代表をお招きし、UNHCRの国際社会での役割について講義をしていただきました。UNHCRは人間の安全保障をさまざまな方法でサポートしている機関である。セルス氏はUNHCRのスタッフの概要や難民、特に国内避難民に焦点を当てて説明をしてくださり、避難民の再定住が進んでいるなどの情報とともに難民問題に対する解決策を提示しました。さらに、UNHCR職員の安全が保障できないことや環境破壊など現在UNHCRが直面している問題を説明してくださり、プレゼンの終盤では日本における難民、UNHCRに対する日本の経済支援、難民の分野で活動している日本のNGOなどの紹介を通して日本とUNHCRの関係を説明してくださいました。プレゼン後の質疑応答では、学生の中から貧困問題やUNHCRとIOMの違いを問う質問などが出ましたが、セルス氏がとても分かりやすく答えてくださり、有意義な時間を過ごすことができました。(三須)