今回は、前期に行われた総合外交講座に来ていただいたゲストのご紹介として、
スチュアート・ハロルド・コンバーバッハ駐日大使の講義の模様をお送りします。
【6月4日 Stuart Harold Comberbach ジンバブエ共和国大使】
②講義要旨
6月4に、法政大学外交総合講座の講義にジンバブエ大使のMr. Stuart Harold Comberbach先生にお越し頂き、TICADⅣの目的と成果というテーマで講義をして頂きました。
講義の中では、今回のTICADは、これまでのものとは質的に違う成果をもたらし、これまで援助の対象でしかなかったアフリカを日本の戦略的パートナーであるという認識と関係を構築することを目的としていること。内容に関してもこれまでとは異なり、経済成長や日本の私企業関与に焦点が置かれることとなったと、今回のTICADの特徴についてお話していらっしゃいました。
さらに、今までのTICADの課題として、これまで計画してきたプログラムなどに対し、実施やモニタリングがされていないということ、さらには、ミレニアム開発目標が達成できるどころか、状況が後退してきていることなどがあり、更なる努力が必要とされているという点を指摘されていました。
今回のTICADの成果としては、日本のプライベートセクターの積極的な関与により、プライベートセクターの活動に対しインセンティブを与えることに会議の焦点が当てられ、議論されたことが挙げられます。さらには、フォローアップメカニズムが設置され、行動計画に対し、実施状況等に関し定期的に会合が行われるようになったこと、そして、日本のODAを5年間で倍増されるといった事柄が成果として挙げられるとお話しておられました。