昨年度に引き続いて、法政大学法学部国際政治学科では、長谷川教授の講義の一つとして、「総合外交講座」と題し、
ゲストの方に来ていただき、学生に対して貴重なお話をしていただいています。
そこで、今回より数回にわたり、08年度前期にお越しいただいた、様々なゲストの講義の様子を
写真と講義の要旨と共にお伝えしていきます。
①プロフィールご紹介
外務省総合外交政策局 国際平和協力室長。
1964年函館市生まれ。1987年東京大学法学部卒、外務省入省。ケンブリッジ大学歴史学部国際関係論修士号及び同大学法学部国際法修士号取得。在ナイジェリア日本大使館、防衛庁、外務省欧亜局・大臣官房・経済局、在米国日本大使館一等書記官(経済協力担当)、在バングラデシュ日本大使館経済協力班長を経て現職。ワシントンDC開発フォーラム幹事。
②講義要旨
講義において紀谷氏は、近年国際社会で重要となってきている平和構築について、なぜ今平和構築なのか、日本にとっての平和構築とは何なのか、また私たち個人として何ができるのかということについて講義をして頂きました。
そこでは、「なぜ今平和構築なのか?」ということについて、冷戦後に増加した民族同士の紛争の発生を理由に挙げています。
また、平和構築においては、紛争解決から復興開発の流れとして周辺国をも絡みながら、和平合意をし、法の整備・選挙の監視とともに専門機関・NGOの活動など、すべての活動を並行して行わなければいけないと指摘しておられました。
さらに、日本の平和構築については日本の繁栄と安全が保障されなければならない、と指摘し、平和構築における安全保障上の必要性について政治的安定・エネルギー確保・テロとの戦い等を挙げ、説明をして頂きました。